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「お客様が育ててくれたんだよ」

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【コラムニスト】
日立電子サービス株式会社 教育統括本部 
コンピュータシステム技術学校   校長   山田 保 様
【コラムニスト紹介】
山田様は、日立電子サービス株式会社に入社して37年。そのうち現場に就いた期間は32年。先輩や上司の皆様あっての私、というよりも「“お客様”あっての私」とおっしゃっています。
現在、コンピュータシステム技術学校の校長として新人の皆様の指導に当たっていらっしゃり、「これから現場に出る新人にお客様と接する際の参考になれば」というお気持ちで、生い立ちから現場での経験談を通し、“お客様”あっての私を伝える機会を作っていらっしゃいます。
これから数回に渡り、サービス一筋で邁進された姿を現場での経験を中心にご案内致します。
 

第10回コラム 病気との闘い、そして復帰

実は、大手証券会社のセンターに勤務して2年後の平成5年、会社の健康診断で血糖値が高いと指摘され、糖尿病の教育入院を経験しています。退院してからも節制(特にアルコール)していたのですが、平成13年51歳の時に脳梗塞で倒れました。今ですと、すぐにリハビリが始まるそうですが、当時は安静にしなければいけないという定説があり、私の場合は左半身麻痺でしたが、2週間ベッドから動けませんでした。そのせいか、今も左の手足に若干の麻痺が残っています。
このままでは、社会復帰は無理じゃないかと、精神的に相当落ち込みました。一番下の子供が小さかった(小学校3年生)のと、家族総出で毎日看病をしてくれているのを見て、社会復帰に向け懸命にリハビリに努めました。血液型がB型だからかは分かりませんが、何とかなるとどこかで思っていましたし、普段からあまり物事を深刻に考えないのが良かったと思います。この時も、常に前向きに気持ちを保ちながらリハビリしていましたね。このときの経験から新人には「真剣になっても、深刻になるな」と話しています。

私は、サウスポーですが、字を書くのは右手だったのと、言葉は正常でしたので、仕事には影響なく、4ヶ月後あたりから会社に行き始めました。しかし最初は会社にいるだけで疲れましたし、通勤(混雑した駅構内を歩く)が大変でした。少しずつ体を慣らしていき、発症後6ヶ月で企画部に職場復帰しました。

平成15年から教育統括本部技教部で2年目以降の教育を担当し、平成16年から現職となるコンピュータシステム技術学校の校長に就きました。今年で5年目になります。

 
CompTIAより

10回にわたり、山田様の体験談をまとめて参りました。私はこの連載のため、5回に渡り電サさんに通わせて頂きました。山田様にはお忙しい中に時間を割いて頂き、毎回談笑の中、色々なお話を聞くことができました。掲載できないお話も多々ありましたが、これは私の頭の中に閉まっておきます。
最後に山田様からのメッセージをまとめてみました。こちらをご覧頂きまして、この連載を終了いたします。

山田様には、この場をお借りいたしまして、厚く御礼申し上げます。本当に有難うございました。
 
サービス現場の魅力は?
サービス現場は、自分が「人」として成長する機会を与えられている職場です。お客様は常に見ています。お客様にとって何が一番必要なのか、何をすればお役に立てるのか、という視点に立った答えを考える。そもそもこれは、仕事の原点。その中で、自分で答えを模索し、自分の流儀を作っていくのです。
先輩として現場で働く皆さんにメッセージを
●健康管理が第一。何をやるにしてもまずは体がしっかりしていないと何もできないので。
●“真剣になれ!深刻になるな!”。仕事で殺されることはない、必ず明日はくるから。
●自分一人では何もできないから、人との絆、縁を大切にし、色々な人を知り、コミュニケーションを良くして、連携しながら仕事をすること!その時々に真摯に一所懸命やること!
●正直に面と向かって対応しよう!それが信頼関係を築く。
●社内コミュニケーションを大切にしよう。
社員旅行はよく行きました。若い者に幹事をさせて、日程から宿泊場所や予算、また退屈をさせないための企画を色々と考えながら、“しおり”まで作って行ったものです。このときの経験が、企画力やコミュニケーション力に繋がっていったのだと思いますね。今このようなことってありませんよね。幹事は、忙しい仕事の中で時間管理し、参加者への気配り、心配りもしながら企画を立てるわけで、学ぶべきことはいろいろあったと思います。
これから職に就く若い皆さんへのメッセージ
すぐに辞めたりする方が多いですが、3年くらいじっくり仕事をやってみると、面白みが出てくると思います。かっこいいほうに流されるように思うのですが、3年くらいの辛抱がないと言動に重みを感じません。真面目に一所懸命努力していることが報われないですよ。

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