CompTIA(コンプティア)は、IT業界団体としてワールドワイドでCompTIA認定資格などを通し、健全な人材の育成に貢献しています。


 
CompTIA Japan ITSC 2008(CompTIA日本支局 インストラクター・トレーナー スキルコンペ)
Gold受賞記念インタビュー

キヤノンビジネスサポート株式会社 池上 元一 様

昨年のITSC2008にて、VBT採点委員会からの高い評価でGoldを受賞されましたキヤノンビジネスサポート株式会社の池上 元一様に、業務に対する姿勢や思いを伺いました。また、マネージャの原 裕志様に、トレーナー業務の位置づけや今後の期待をお聞き致しました。

 

 
貴社の業務内容を簡単にご案内下さい。

【原 様】
私どもキヤノンビジネスサポートは、キヤノンマーケティングジャパングループ(以下キヤノンMJグループ)の一員として、グループ内シェアードサービスの確立をめざしております。バックオフィス業務を中心に、人材開発、人材ビジネスなどのシェアードサービスを提供しています。
人材開発本部では、『研修をつくり、人を造り、付加価値を創ることで、キヤノンMJグループに貢献するベストプラクティスな事業を実現する』ことをビジョンとして掲げ、人材開発ソリューションを提供しております。
営業研修や技術研修といった「職種別研修」、複合機・ソフトウェアなどキヤノン製品に関する教育「プロダクツ研修」、「ビジネススキル研修」などを研修サービスとして実施しています。また、スキル情報DBやeラーニングなどのシステムも活用しながら、人材開発計画の立案から具体的な研修プログラムの策定、実施、導入後のフォローアップまで、トータルでの人材開発支援サービスを展開しています。

シェアードサービスとは、同一グループ内の複数の組織で実施されている共通業務を集中して、サービスの向上とコスト削減を図る仕組みのこと。

現在のトレーナーの数と、対象となる受講者はどのような方になりますか?

【原 様】
現在トレーナーは全体で57名おり、キヤノンMJグループ社員約19,000名および当社製品の販売などに携わるパートナー企業の方々が対象になります。トレーナーは、さまざまな職種の出身であり、その経験を活かし現場のノウハウを反映した研修を提供するようにしています。また、提供している研修メニューは100種類以上あり、日々さまざまな製品研修やスキル向上のための研修を実施しています。事業戦略や現場のニーズに対応させるために、多くの研修を用意しています。

池上様にお聞きしますが、今回ITSCで応募いただいたビデオの目的や対象を教えていただけますか?

【池上 様】
キヤノンMJの新入社員を対象にして、当社の複合機やプリンタを販売する際に必要となるネットワーク知識について講義を行う想定で撮影しています。製品を販売する上で必要となるネットワーク知識を理解することを目的に行いました。

池上様がビデオで心がけたところ、また日頃から気を配っているところはありますか?
【池上 様】
研修の目的を伝えることが非常に重要だと思います。ここが伝えられていないと、講義中の、受講者の講義に対する不満が拭えません。まずそこを受講者に伝え、受講者が前向きに、膝を乗り出す位になることを心がけています。今回のビデオでは、なぜネットワークの研修を受けるのかを受講者に聞き、ペアワークで考える時間を設け、自ら気づいていただく機会を作りました。製品の販売には直接ネットワークの知識は必要ありません。ではなぜ知ることが必要なのか、その目的が十分に伝えられていないと、有意義な研修ではなくなるわけです。
日々の研修の中でも最初にしっかりと目的を伝えることを心がけています。

※研修案内では担当されるトレーナーの似顔絵が掲載されていました。受講生に親近感を与えますね。
しっかり伝えることのテクニックってお使いですか?
【池上 様】
研修前日に受講者名簿を受け取りますが、その際に受講者の職種や業務内容を必ず確認し、その業務に紐付けた質問を考えています。それにより受講者がより研修の目的へとスムーズに入っていけるよう意識しています。
受講者情報を入手し、シナリオを練っているのですね。研修のシナリオ作りに時間的にはどれくらいかけていますか?
【池上 様】
私はトレーナー業務に就いて十数年になります。最初は時間をたくさんかけていましたが、今は前日に半日程度をかければ準備できるようになりました。
引き出しが多くなり、シナリオを練る時間が比較的短く済んでいるということですね。
【池上 様】
そうですね。長くトレーナー業務をしていますと、担当研修のジャンルも増えてきます。研修それぞれは単体でも、実は繋がっていまして、別の研修で話している内容のエッセンスを活用できたり、日々気づいたりするところがたくさんあります。それらの経験をうまく利用しています。
トレーナー業務としてのパフォーマンスを維持していくために、特に必要な活動は何ですか?
【池上 様】
研修の対象となる受講者とのコミュニケーションや、その方々の業務への理解は欠かせません。
例えば営業の方々が受講する製品研修の場合、製品の機能の話をするだけでは、その製品にどのようなメリットがあるのかまでご理解いただけません。日頃から営業の方々とコミュニケーションを取ったり、私も業務の研修に参加したりして、現場の視点でモノを見て、考えるようにしています。研修の休憩時間や昼休み、研修終了後も受講者と積極的にコミュニケーションすることで現場感覚をアップデートしています。
また、受講後のアンケートも、改善のための重要なヒントとして参考にしています。
トレーナー業務として、準備、実施、評価、改善のPDCAが回っていますね。
このインタビューをご覧になるトレーナーの皆様に、トレーナーとしての受講スキルを今後どのように伸ばしていけばよいか、コメントをいただけますか?
【池上 様】
数年前までは知識武装に走っていた時期もありました。研修に必要な関連知識を知っておかなければならないのは当たり前のことです。しかし、本当に受講者にとってすべての知識が必要かどうかをあまり考えていなかったところもありました。ここ数年は、先ほどの「受講者と同じ目線でモノを見る」ことにも繋がりますが、製品の知識を身に付けるときにも、現場において営業やサービスマンがどのようなことに困っているのかという視点も大切にしていますキヤノンMJグループでは「顧客主語」という言葉を使っていますが、「お客様視点」が大事なのは、研修も同じだと思います。研修=商品、サービスだと思いますし、受講者=顧客なのです。いかに付加価値を加えて提供できるかを考え、もし自分が研修を受ける立場だったらどのような情報が欲しいのか、受講者の目線で考えることができれば、今の研修がもっと良くなると思いますね。
高いスキルを持つトレーナーをマネジメントされる立場として、今後どのようにトレーナーの皆様のスキルを共有しようとお考えですか?
【原 様】
この部門に来てまだ半年なのですが、受講者として研修を受けていたときから、「もっと皆がトレーナーを経験するべきだ」あるいは「人に何かを教える事を経験するべきだ」と思っていました。
当社のトレーナーは非常にすばらしいスキルを持っています。トレーナーはお客様のさまざまな環境から仮説を導き、その解決方法を研修で提供することができます。
一例として、実際にトレーナーを経験した後、研修のコンサルティング業務で実績をあげ、昨年キヤノンMJの社長賞を受賞した者もおります。そういった例からも、トレーナー業務を経験してからコンサルティング業務へ従事するといったジョブローテーションを行うことも重要だなと思っています。 今後のありたい姿は、「トレーナーになりたい!」と自ら志願する人材が社内からたくさん出てくることですね。そのようなモチベーションの高い人材がトレーナーを経てコンサルティング業務を実践することで、お客様のパフォーマンス向上に貢献できると良いと思います。
ITSCの反響は何かありましたか?
【原 様】
今回のGold受賞のニュースを社内で掲載したところ、相当な反響がありました。同僚のトレーナーの間では、講師という役割・ポジションへの意識が変わりましたし、モチベーションが高くなったと思います。池上さんが受賞するのであれば、と良い意味での競争意識が生まれてもいます。今回のようにトレーナーが公に評価される機会はありませんので、本当に良い機会をいただけたと思っています。

【池上 様】
十数年ぶりに同期から電話がかかってきたりしましたよ(笑)。

今後外部の皆様にも研修を提供することはございますか?
【原 様】
現在はキヤノンMJグループ社員、パートナー企業様が中心ですが、製品の顧客先で人材育成にお困りでいらっしゃる場合に、キヤノンMJグループを通して、人材開発コンサルティングや研修のご提供をすることはあります。
ということは、キヤノンMJグループ様とお付き合いすると、研修が受けられる、ということですね。顧客先の付加価値として提供できるということですね
【原 様】
その通りです!やはり顧客先の事情をよく理解し、ニーズを把握した土壌がなければ、最適化されたサービスを提供することはできないと考えています。ですから、顧客先へのサービスは、製品の販売担当部門とも連携しながら個別に対応してご提供しています。それにより完成度が高く、ご満足いただけるものを提供できると考えています。
貴重なお話をいただき、ありがとうございました。
 

CompTIAより

日々の情報収集や受講前の準備、受講者に対しての受講目的の明確化など、すべてが「お客様視点」という軸に紐づく行動でいらっしゃることがうかがえるお話でした。
「トレーナーの皆様が発信する情報が、現場を動かす」
意識の高い育成・教育部門が、事業に力を与えますね。

最後になりましたが、快くインタビューに応じてくださいました原様、池上様にこの場をお借りして御礼申し上げます。
ありがとうございました。今後の益々のご活躍を心よりお祈りしております。

 


 

 



 
 
 

 

 

 
 

 
 
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