 非営利のIT業界団体であるCompTIAは、急成長をみせるクラウドコンピューティング環境に従事するITエンジニアのための認定資格の提供開始を発表しました。
CompTIA Cloud+は、クラウドソリューションを理解し実装を行うITエンジニアに必要となる知識やベストプラクティスを評価する認定資格です。
※CompTIA Cloud+の日本語試験は、2014年1月頃の配信を目処に開発が進められています。
「クラウドコンピューティングは、多くの組織のIT戦略に不可欠な要素となっています。クラウドベースのアプリケーションやネットワークアーキテクチャの多様化に伴い、ネットワークやテクニカル関連のセールスプロフェッショナルは常に新しいスキルに精通している必要があります。」CompTIAのskills
certification部門executive VPであるTerry Erdleは述べています。
CompTIA米国本部 第4回クラウドコンピューティングのトレンド調査では、企業の90％が何らかの形でクラウド利用をしていることが報告されています。同時に、複数の業界において2012年のクラウド関連の求人数が30％も増加したことが分かっています（Burning
Glass Technologies「Labor Insights」より）。また昨年は170万のクラウド関連職に求人があったといいます（IDC、マイクロソフト発表データより）。
「CompTIA Cloud+は、こうした人材不足に取り組むべく、クラウドテクノロジーを効果的かつセキュアに実装・保守するITエンジニアのスキルを認証し、効率的に人材を輩出するために開発された認定資格です。」Erdleは述べています。
CompTIA Cloud+は、ネットワーク、ストレージ、システムやデータセンターの分野で管理者としての業務経験を持つエンジニアや、クラウドコンピューティングや仮想化を促進する環境に従事するエンジニアが、さらなるキャリアステップとして活用することができます。
この試験では、標準のクラウド用語やメソドロジーを理解する上で必要な知識とスキルを証明します。出題範囲には、クラウドテクノロジーとインフラストラクチャの実装と保守（サーバ、ネットワークストレージ、仮想化技術）、ITセキュリティの理解、クラウド実施や仮想化の適用に関連した業界ベストプラクティスの使用に関する理解が含まれます。
試験の出題内容は以下の通りです。
■ クラウドのコンポーネントとモデル … 12%
■ 仮想化 … 19%
■ インフラストラクチャ … 21%
■ リソースマネジメント … 13%
■ セキュリティ … 16%
■ システムマネジメント … 11%
■ クラウドを活用した事業継続 … 8%
CompTIA Cloud+認定資格は、少なくとも24〜36ヶ月のITネットワーク、ストレージ、データセンターなどでの業務経験を持つエンジニアを対象とし設計されています（受験の際の必須項目ではありません）。受験者はCompTIA
Network+またはCompTIA Storage+ Powered by SNIA取得相当のスキル、または、ハイパーバイザー技術など主なサーバの仮想化技術に精通している事をおすすめします。
CompTIAでは、CompTIA Cloud Essentials認定資格も提供しています。CompTIA
Cloud Essentialsは、マネージメント、カスタマサービス、オペレーション業務を行うエンジニア以外の人材も対象としている認定資格で、ビジネスまたは技術的側面から見たクラウドコンピューティングの意義やクラウドの導入によるメリット/デメリットを判断し運用できる知識とスキルを評価します。
CompTIAはワールドワイドのITワークフォースのためのベンダーニュートラルなスキル認定資格を提供する業界団体で、CompTIA認定資格は、ワールドワイドで180万人以上の方に取得されています。
認定資格の提供に加え、CompTIAではクラウドソリューション提供に携わるITチャネル企業のためのトレーニング、クラウド市場の構築に貢献する業界リーダーで構成されるCompTIA
Cloud/SaaS Communityなど、クラウドに特化したイニシアチブを提供しています。
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