---

CompTIA

本レポートでは、CompTIA米国本部の調査にて海外での導入実態や傾向を探ると共に、CompTIA日本支局も賛助会員として活動に参加している一般社団法人 日本コンピュータシステム販売店協会（以下、「JCSSA」の「中堅・中小企業における現状システムの老朽化に伴う対応策と事業継続計画（BCP）に関する調査研究（平成24年3月発行）」での調査レポートより日本国内でのクラウドコンピューティングの普及、導入の現状についても、合わせてレポートさせていただきます。

■CompTIA米国本部調査

－Cloud Computing: Pulling Back the Curtain (September 2010)

　　調査方法：オンラインによるサーベイの実施（2010年6月29日～7月14日）

　　対象：米国のみ　/　有効回答企業：602社

－TREND S IN CLOUD COMPUTING (August 2011)

　　調査方法：オンラインによるサーベイの実施（2010年6月29日～7月14日）

　　対象：米国のみ

　　有効回答企業：ユーザ企業側のIT関連の意思決定者 500名/IT企業 （チャネル企業）400社

※どちらのレポートもCompTIAメンバー/パートナー企業の方は、CompTIA米国本部Webサイト（http://www.comptia.org ）よりダウンロードしていただけます。レポート一式をご希望の方は、CompTIA日本支局までご連絡ください。
 

多くの企業において、多くのサービスが今後ますます提供されるであろうクラウドコンピューティングへの導入をどのように決断すればよいのか頭を悩ませています。クラウドコンピューティングの導入、業務の移行は、新しい機能の追加の反面、新たなリスクへの対応、既存のワークフローの変更などを伴う場合があります。そのため、クラウドコンピューティングの導入に際しては、影響を受ける全ての関係者により検討される必要があります。この章では、実際に導入した企業の声から、どのように導入を進めることが成功につながるかについて調査しています。

部門とは別に、クラウドソリューションに取り組む事業部門があると回答しています。

【表9：クラウドコンピューティング導入に際し主に推進をした部門】

  

クラウドソリューションを導入しているエンドユーザー373による回答

「2．クラウドコンピューティングへの理解」で明らかになったように、IT部門以外のスタッフのクラウドに対する理解度は増してきていて、業務部門で検討を進め、クラウド導入に踏み切ったと回答している企業も一部あります。多くのSaaSアプリケーションなどのクラウドサービスは、インターネットを通じて容易に利用が可能なため、ビジネススタッフはIT部門を巻き込むことなく活用することができます。しかし一方で、セキュリティ意識の低さから、IT部門を通さずアプリケーションを利用することで、データー漏えいや事業継続に関わる問題を引き起こす可能性があることも考慮しなければなりません。

「6. ITチャネルにおけるクラウドモデルへのビジネスモデルの変化」へ続く

---

  

 


 CompTIA Cloud Essentials認定試験は、ビジネス、または技術的側面から見たクラウドコンピューティングの意義やクラウドの導入によるメリット/デメリットを判断し運用できる知識とスキルを証明する認定試験です。



CompTIA Cloud Essentials認定試験には、以下の内容が含まれます。

■ ビジネスの観点から見たクラウドサービスの特徴
■ クラウドコンピューティングのビジネス上の意義
■ 技術的な観点から見たクラウドのタイプ
■ クラウドコンピューティングの導入を成功させるステップ
■ クラウドコンピューティングによるITサービスマネジメントへの影響と変化
■ クラウドコンピューティングのリスクと影響