CompTIA(コンプティア)は、IT業界団体としてワールドワイドでCompTIA認定資格などを通し、健全な人材の育成に貢献しています。

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image 第1回 CompTIAという団体のお仕事 −その1・スキルスタンダードとCompTIA image
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この「INTRODUCTION」で、スキル・スタンダードの作成に関する大きな特徴が3つある。

1、各産業の理解と、ICT産業に関連する将来に渡るトレンドを理解する。
2、トレンドの流れに合わせ、労働市場とICT産業の発展、「作る側」ではなく「使う側」から必要なアクションを検討する。
3、個人認証の作成

ここで大きな役割を果たしていると考えるのが「トレンドの理解」である。将来に渡るトレンドを理解し、「ICT産業の変化は“技術(Technology)”と政府による政策に影響を受ける」ことから、将来的な技術の流れを掴みながら、連邦レベルでその流れをはずさない、雇用や教育を考えたガイドラインを作成しようとしている。客観的な能力の把握以上に、企業単位もしくは個々人の確かなガイドラインとしての役割を果たし、又トレーニング機関についても的外れな教育をすることもなくなる。NSSは“スキル・スタンダード”という名称以上に、国レベルで継続的なICT産業の普及を考えた緩やかな法律のようであり、ICT産業で必要なスキル標準を確認するためだけではない要素を含んでいることが分かる。
 “Core”、Concentration”、“Speciality”という3ステップのスキル・ファンクションで分かれているが、ここにも「トレンドの理解」の効果が現れている。ICT産業で継続的に必要とされる共通項目“Core”、実際のICT技術の活用を視野に入れたものであり、“convergence(融合)”により混乱が予想される労働市場をも考慮した“Concentration”、そして“Speciality”。すべて将来への共通認識のもと、ピラミッドの人材構造を目指した雇用や教育が進めることができる。
 現在“Core”、“Speciality”よりも先に、“Concentration”の開発、実証実験が進められている点も興味深い。技術革新の早い中、様々な技術やソリューションを開発するスペシャリスト、インテグレータとして求められるスキル・スタンダードの定義は、かなり困難である。「トレンドの理解」さえ外していなければ、求められるそして融合されると思われる技術、それを伴うスキルや知識を理解する人材、そして何よりも一般的な活用を考えた、「支える」だけの人材の集積、つまり“Technicians(技能者)”、“programmers(プログラマー)”、その他の現場担当者、そして“first-line supervisors”(現場管理職)の育成と集積を打ち出すことが一番の近道である。

ここ数年間ICT産業は、熟練が必要なポジションの充足ができずに、ベンダーそれぞれが特化した資格を開発し、職務分析や教育ニーズ、コンピテンシーデータなどを収集している。序文には記されていないが、当初ICT産業界では、これらのデータをスキル・スタンダード作りのために利用することに消極的であったが、今はNSSBの要求を受け入れている。学識的な分析ではなく、ニーズやトレンドをより意識できる体制が整えられているところも大きな強みであり、この産官連携がスキル・スタンダードをバックアップしているものである。
●“ICT Technician”の定義
NSSBは、スキル・スタンダードのターゲット・ジョブとして“ICT Tecnicians”を選んだのは前述の通りである。(ここでの“ICT Tecnicians”は、“Technicians(技能者)”、“programmers(プログラマー)”、その他の現場担当者、そして“first-line supervisors”(現場管理職)の総称である。)彼らは、教養を要する専門職ではない、4年生大学の学位も要求しない、マネージメントポジションでもない。だが、急速に成長するICT産業の重要なジョブクラスタであり、スキルスタンダードの存在意義が高いクラスタである。現状“ICT Tecnicians”の人材は不足しているので、教育機関へのガイドラインとなり、業務に関連したトレーニングプログラムの開発に役立つ。トレーニングの増加は多くの“ICT Tecnicians”の育成を可能とする。さらに資格認証をすることで一般的にも受け入れられる。
 “Technicians(技能者)”は“engineers(技術者)”がデザインしたハードやソフトを扱う。スキル・スタンダードは現在から3年先を見越して作成されている。序文にあるとおり、ITやTelecomの“convergence”のトレンドにより、彼らの取扱分野はPC、ルータ、サーバ、PBXs、プログラム、データベース、通信システム、そして放送電波など多岐に渡る。
 ここで述べている“programmers(プログラマー)”は、学位を持たない人材も含まれている。1998年のDOLの調査によると、プログラマーの32%は最終学歴が学位以下であった。かれらの多くは、自学自習でNovellやMicrosoftの認定資格、コミュニティカレッジなどでスキルを身につけている。プログラマーの世界も変化しており、“case tool”の開発で大きく業務が変化した。コンピュータサイエンスの学位を取得するプログラマーやSEはより高いレベルの業務を遂行するが、スキル・スタンダードはこれらの人材を対象としていない。2年制の専門学校の卒業、もしくは、MCSD(Microsoft Certified Solution Developer)程度を取得する人材を対象としている。彼らはネットワーク、問題分析、ヘルプデスクサービスなど、複数の業務をこなす。
 SuperVisors(現場管理職)は、“Technicians”の延長線上にある職務とされ、マネジメントスキルに加え、“Technicians”としてのスキルと知識を持つ。“Technicians”からの昇格や、逆に“Technicians”として業務遂行もする。
●IT分野におけるNSSと既存資格との統合
「INTRODUCTION」でも表現されている個人認証の作成については、NSSを実践的なものと統合することで、浸透度を高めようとする活動が行われている。すなわち、ポータブル性を持つNSSと、フレキシブル性を持つ既存の各地域やIT業界の認証システムの統合である。もともとIT分野では、エントリーレベルから、プロフェッショナルまで数多くの資格が存在し、技術の進歩により資格プログラムもダイナミックに展開されている。IT分野以外では各資格制度の既得権益を保守する動き、開発を委託された業者の新たなビジネス開拓による錯綜などで実現が難しいようだが、IT分野においては、各州、教育機関、ベンダーが協力し実践的統合が行われている。NSSの持つ「基準」と、上記による連邦レベルでの「評価」の統合、各地域やベンダーなどの「認証」というセットが機能するように進められている。


 

 



 
 
 

 

 

 
 

 
 
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