米国本部ブログ:3 Challenges in Adopting Emerging Technology and How to Solve Them
数年前、パンデミックがビジネスに大混乱をもたらす以前に、1つのトピックが小さな混乱の波を起こしました。人々は「新興テクノロジー」について議論を始めます。そして、この広義な用語を特別な取り組みを必要とし、ユニークな結果をもたらすITの新分野かのように扱いました。
しかし、時間の経過とともに、新興テクノロジーに対する当初の見方にはいくつか誤りがあることがわかります。最大の誤りは、新興テクノロジーという大きなカテゴリーや個々のパーツを、スタンドアローンとして考えていたことです。CompTIAのホワイトペーパー The Role of Emerging Technology in Digital Transformation(DXにおける新興テクノロジーの役割)では、主要なソリューションではなく、それをイネーブリングするもの(実現可能にするもの)として、新興テクノロジーの性質を調査しています。私たちは、「新興テクノロジーのビジネスへの適合性」の理解に苦しむ企業を多く目にしてきましたが、大半はそうした違いを理解することに起因します。
同時に、一般的な概念として新興テクノロジーへのアプローチを構築することには一定の価値があります。新興テクノロジーがイネーブリング(実現可能)であれば、さまざまな方法でテクノロジーのワークフローに組み込まれます。そして、その統合には斬新なアプローチが必要となります。DXに関するCompTIAの最近の調査では、企業が新興テクノロジーを導入する際に直面する課題を明らかにしています。ここでは、その中でも特に大きな3つの課題と、それらに取り組むためのアイデアを紹介します。
The Where and the Why
リストにある上2つは、同じ問題の一部であるとして一緒に考えることができます。組織は、新興テクノロジーが「どこで」使えるのか、新興テクノロジーに「なぜ」投資すべきなのか、悩んでいます。活用ケースの構築にも、イネーブリングの考え方が関わります。つまり、そこでも、ソリューションの一部としての新興テクノロジーが協調されています。メリットを算出するには、ビジネス目標の確かな理解が必要であり、そこから成功につながる投資リターンを知ることができます。
組織で新興テクノロジーの議論をリードしていくITプロフェッショナルへのアドバイスは、特定のテクノロジーの「枠」を超えて考えることです。AI(人工知能)がどのようにトレーニングされるか、ブロックチェーンがどのように一貫性を維持するのかを理解することも重要ですが、AIがサイバーセキュリティ分析をどのように改善するのか、ブロックチェーンが契約プロセスをどのように加速させるのかを知ることも重要です。既存のビジネスアプリケーションにある新しい機能を把握し、達成のための指標を示すことは、シームレスな導入に向けた大きな一歩となります。
The Who
2つ目の課題は、そのテクノロジーの使用に影響を与える「人」です。具体的には、外部の人たちについてです。デジタルオペレーションを既定する政府規制であれ、相互運用性を定義する業界団体の標準であれ、新興トレンドの進化を形作るプレーヤーたちのエコシステムが存在します。
複雑な状況に対処する上で、関心を高めることが重要です。プロフェッショナルネットワーキンググループを通して、または継続教育やセルフ学習といった方法であっても、ITプロフェッショナルは今の動向を把握することで、組織が外的要因に対応できる手助けをすることができます。
The How
最後に、そのテクノロジーを「どのように」実装するかという課題です。もちろん、これはスキルの問題です。新興テクノロジーは通常イネーブリングテクノロジーであることから、2層のスキルが必要です:主要アプリケーションまたはソリューションの基礎スキルと、新興テクノロジーの拡張スキルです。
継続的なスキル構築は、どのITプロフェッショナルにとっても馴染みのある習慣です。今日の環境における課題は、深さと広さのバランスを見つけることです。特定の分野における深いテクニカルスキルは、エキスパートレベルの職務に就くための一般的な方法ですが、今日の複雑な状況では、システムレベルの相互作用を理解するためある程度の幅が求められます。しっかりとしたトレーニングや認定資格のプランニングをすることで、個人の意欲に応じ、深さと広さの両方に対応することができます。
新興テクノロジーにはやや謎めいた部分がありますが、それは新興テクノロジーが戦術的ITから戦略的ITへの大規模なパラダイムシフトの一環であるからです。ですが、謎のままにしている必要はなく、テクノロジーの現代的応用に関わるスキルやプラクティスを開発することで、ITプロフェッショナルは新興テクノロジーの導入に立ちはだかる障害を取り除くことができます。